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世界遺産検定の入試における評価

変化する大学入試

 近年の大学入試では、学力試験による一般入試よりも推薦入試の比重が高くなってきています。文部科学省のまとめた「国公私立大学入学者選抜実施状況*1」によると、一般入試での入学者数は年々減少しており、2008年度の入試では、一般入試で入学した学生は全体の約半数の55.9%でした。それを全大学入学者の78.5%を占める私立大学入学者で見ると、その割合は48.6%と、一般入試で入学した学生が全体の半数に満たないのです。短期大学ではさらに顕著で、全入学者の19.3%に止まっています。

 そうした推薦入試が増大する背景には、学力試験の点数だけでは測ることの出来ない、受験生の能力や資質、目的意識などを総合的に判断したい、という大学側の思惑があります。大学や社会の求める「専門的知識を備えた社会に貢献する人材」や「国際的な視野を持ち国際社会に発信できる力を備えた人材」に将来なり得る学生なのか、ということが、提出書類や課題論文、面接などによって総合的に判断されるのです。

 そしてひと言で「推薦入試」といっても、大きく別けて二種類あります。学校長の推薦が必要な「指定校推薦」や「公募推薦」などと、それを必要としない「自己推薦」とも呼ばれる「AO(アドミッション・オフィス)入試」などです。

 中でもAO入試による入学者数は増え続け、全体の入学者の8.0%、私立大学だけでは9.6%と、全体の約1割を占めるまでになりました。国立大学協会が、国立大学のAO入試の割合を2008年度入試から他の推薦入試と併せて5割まで認める、と発表*2したこともあり、AO入試による入学者の割合は今後も増加すると考えられます。

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入試において評価される世界遺産検定

 推薦入試において大切なのが、「自分は何に関心を持ち、何が出来るのか」という大学生活に向けての強い目的意識と、高等教育を学ぶ大学生として多様かつ複雑化する社会情勢に柔軟に対応する幅広い問題意識です。世界遺産検定はそうした意識を喚起するものです。

 世界遺産検定は、単に「資格を取る」ことが目的ではありません。私たちが生きてゆく上で時代や風潮に安易に流されることのない、自分の軸となる知識・教養を身につけるものなのです。

 世界遺産を学ぶことで、その遺産が作られた歴史・文化的背景や気候風土に対する理解を深め、世界中に存在するさまざまな文化やその伝統、価値観などを認め合うことができるようになります。また地球の生成過程や固有の生態系の価値を知ることは、今後ますます重要となる地球環境保護の意識を高めます。そして、遺産を個別に存在するものではなく、「世界遺産」として横のつながりを大切に学ぶことが、国家や地域の枠を超え複雑化する「世界問題」に強い関心を抱かせ、やがて国際社会で活躍する力となります。

 こうした世界遺産検定の目的や意義が大学側にも認められ、世界遺産検定の認定級を持つ受験生に対して、入試での優遇措置をとる大学が増えてきています。

 また一部で、学力試験を伴わないAO入試などは、大学生の学力低下を招く一因になっているのではないかとの指摘があり、大学側には受験生の学力を把握することが求められています。そのため世界遺産検定の認定級を持っていることが、歴史や地理、生物、建築、文学などの分野で一定レべルの学力を証明するものとして期待されています。

世界遺産検定が評価される学校一覧

*1 文部科学省HP
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/20/09/08092911/001.htm

*2 社団法人 国立大学協会
http://www.janu.jp/examination/pdf/kankou/h191105a.pdf

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