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  尚絅大学短期大学部  佐藤 圭一氏

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世界遺産検定 団体受検担当者の声

世界遺産検定 担当者の声|佐藤圭一さん

南九州初の
世界遺産検定公開会場として、
地域への貢献と学生教育の充実を目指す

尚絅大学短期大学部
総合生活学科准教授
佐藤 圭一氏

県内初の世界遺産検定公開会場として、大学の様子が新聞に掲載

―― 尚絅大学は熊本県初の世界遺産検定公開会場として、熊本日日新聞一面にカラーで掲載されました。 検定導入のきっかけは何ですか? またやってみてどうでしたか?

 本学が世界遺産検定の公開会場となったらいいのではないかと考えたのは、それが学生教育の拡充と同時に、熊本や南九州全体への地域貢献になるのではないかと考えたからです。尚絅大学はこれまでも学生に情報関連や色彩検定などいろんな資格の取得を勧めてきましたし、別の資格試験ですが公開会場としてのノウハウもありました。そして世界遺産はこれだけ世間で知名度が高いにもかかわらず、最寄りの検定会場は福岡県だったんです。そのため去年は試験を受けたいという学生は、わざわざ福岡まで行って受けていました。

 熊本に検定会場があるなら受けたいという学生もいました。それならいっそ本学を一般にも公開される検定会場にしてしまえば本学の学生は受けやすいですし、微力ながら南九州全体への地域貢献にもなる。開かれた大学として、地域の高校生や一般の方々の目にも留めていただけると考えました。

 やってみて良かったですよ。今回新聞の一面で取り上げられたことは学内でも好評でしたし、こちらの負担は普通の団体受検会場になるのとほとんど変わらないわりに、尚絅大学が多少なりとも地域の人たちのお役にたてたのではないかと思っています。公開会場初年度の今年は、ポスター掲示やビラまきなども含めて、学園内(中学や高校も)の先生方にクチコミで宣伝してもらったのですが、総合生活学科と文化言語学科の学生を中心に、教職員も含め学内の関係者だけで50人以上受検申し込みがありました。3級は外部の受検者もたくさん来て、当日は大講義室が一杯になって賑わっていましたよ。たくさん受かってほしいので、次回は他の資格試験同様に、学生に世界遺産検定対策の講習会を開催しようと考えています。

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トルコ・カッパドキアから始める、人類百万年の住居史

―― 授業でどのように世界遺産を活用していますか?

2008年度の尚絅大学文化言語学科、世界遺産検定合格者のみなさん
2008年度の尚絅大学文化言語学科、世界遺産検定合格者のみなさん。来年はさらに上を目指す!?

 元々世界遺産には縁があり、自分が興味をもっている都市や集落、建築の中に世界遺産に登録されているものもあります。研究テーマである植民都市・建築や世界のヴァナキュラー住居などをごく普通に教材として使い始めました。総合生活学科の卒業必修科目の一つに「住生活学」があるのですが、その授業では世界遺産の動画や写真を使って教えています。住空間や住まい方について教えるわけですが、世界遺産はビジュアルな生きた教材として、建築や住居にあまり興味がなかった学生への入門としてもちょうど良いです。もちろんいいものは世界遺産の他にもたくさんありますが、世界遺産は資料や情報が身近に充実しています。一般にも有名なものが多く学生の興味をひくための良い教材でもあるのですが、教える立場の私自身も日々新しいことが分かって楽しいです。

 例えば私は最初の授業でトルコ・カッパドキアの動画や写真を学生に見せます。「洞窟から人類の住居史が始まり、石や木や草などの地域の生態系に基づくヴァナキュラー住居が生まれた…」とただ言うよりも、現にある岩窟住居や地下都市、ヴェネツィアや合掌造り集落を見せて「こんな住まい方が今まさにあるんだ」といった方が、授業に入りやすいですよね。世界には実に多様な住居や住まい方があって面白いのですが、その実例に世界遺産をよく使っています。

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近代デザインをリートフェルト設計のシュレーダー邸に学ぶ

―― 建築として価値があると思う世界遺産はどれですか?

学生がリートフェルト設計のシュレーダー邸を学習して制作したテーブル(学園祭のカフェにて)
学生がリートフェルト設計のシュレーダー邸を学習して制作したテーブル(学園祭のカフェにて)

 デザイン論の授業でとりあげるリートフェルト設計のシュレーダー邸は、私の最も好きな建築の一つです。1924年に「デ・ステイル」というデザイン運動のメンバーであった建築家リートフェルトが設計したもので、まだゴテゴテした装飾建築が一般的であった時代に、非常にシンプルかつ機能的に構成されています。近代デザインの原点の一つといえるんじゃないでしょうか。

 今年の学園祭で総合生活学科の学生が「総合カフェ」という模擬店の形で、衣食住などそれぞれの分野の学習成果を発表したいと言い出して、「デ・ステイル」をそのテーマに選びました。なぜかよく分かりませんが(笑)、その強烈なデザインインパクトに惹かれたのでしょう。住居・インテリア分野の学習成果としては、そのリートフェルト設計のシュレーダー邸にある「レッド・アンド・ブルーチェア」という有名な椅子などを参考にして、古い作業台をリノベーションしてみんなで力をあわせて実際のテーブルを制作しました。別のデザイナーの「タングラム」も参考にしました。それに近代デザインの椅子コレクションを合わせ、内装も学生が手掛けてカフェをつくりました。このテーブルはデザインコンセプトもしっかりしていて、結構いいできなのでどこかの作品展に出品しようと思っています。電動ドリルに回されながら、ペンキまみれになって一生懸命作っていましたよ。こういった世界遺産に登録されるような歴史に残るものは、現代に生きる私たちも直に触れて体感できるという事ですね。

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モデルニスモ建築の技術とスケールに感動

―― 世界遺産検定を受けてみて、どうでしたか?

見事世界遺産検定3級に合格した、宮田佳奈さん
宮田佳奈さん
尚絅大学短期大学部
総合生活学科  1年生
(世界遺産検定 3級合格)
(2008年12月現在)

 元は全く興味がありませんでした。授業で興味を持ち始めて、学校で受けられるというので勉強を始めましたが、やってみたら意外と話題性があって、就職後もいろんな職場で接客の時など役に立つのではないかと思いました。

 自然遺産も好きなのですが、アントニオ・ガウディの作品群の一つサグラダ・ファミリア贖罪聖堂を知った時に感動しました。(19世紀末のモデルニスモ建築にもかかわらず)ずっと建築中で未だ完成していないところにロマンを感じます。デザインとしても有機的で、その曲線がまるで人工物ではないかのような安心感を与えてくれる気がします。こんな世界遺産の中に見られるアイディアや技術も自分の中に取り込んでいきたいと思っています。

―― 勉強はどんな風にしましたか?

 2~3ヶ月勉強しました。主に過去問を解いていました。わからないところは世界遺産検定公式基礎ガイドブックを見て、線を引いて読んで覚えました。 ノートは作らなかったです。

 検定のために勉強したことで世界各地の観光スポットにちょっと詳しくなりました。 世界遺産をネタにして、いろんな世代の人とも話が盛り上がれるようになりました。

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