

独自性の高い法人経営ソリューション
の企画に世界遺産の知識は有効。
社員の学習意欲向上を多面的に促す
株式会社JTB法人東京
総務部 総務課長
森島 衆平氏
―― ’10年11月の第8回世界遺産検定で、38名が団体受検をされました。社員教育の一環として検定を取り入れ、支援体制も整えられています。
当社はJTBが蓄積してきたブランド、旅に関するナレッジを投入し、企業・教育機関・官公庁や自治体といった法人様の経営課題に対するソリューションを提供している企業です。旅行マーケットの環境変化をチャンスとして捉え、事業を拡大していくためには、「マーケットに正対する多様なプロ人材の育成」が不可欠。そのための教育施策の一環として、社員の自発的な成長をサポートする「キャリア形成支援制度」を実施しています。この制度は、社員に自らの意志で挑戦してもらいたい資格や検定をいくつか指定し、合格すれば受検料を支給するものです。世界遺産検定は’10年11月の第8回より制度に加えました。これを機会に多くの社員に受検してほしいと考えていますが、その皮切りに学校法人様などに提案活動を行っている教育事業部の38名が挑戦することになりました。
―― 世界遺産検定を社員の成長目標の1つとして掲げられた理由は? 受検者に向けたサポートなどは?
最大の背景は、世界遺産に対する興味・関心が知的好奇心に富んだ層を中心に広がり、定着していること。当社の社員が提案を行うお客様は企業や学校の経営や運営を担っておられる知的レベルの高い方々が中心です。そうした方とのコミュニケーションを深めるためには「世界遺産」は有効な切り口になるでしょう。また当社ならではの独自性の高いソリューションを企画する際にも、「世界遺産」は有力なテーマのひとつになります。その知識獲得のために、世界遺産検定への挑戦が役立つと考えました。
受検者にはもちろん1人でも多く合格していただきたいと考えていますが「キャリア支援制度」をはじめ、当社の人材育成は会社が押し付けるのではなく、社員それぞれの「自ら挑戦する意欲」を促し支援することに力を入れています。今回も勉強を強制するのではなく、世界遺産アカデミーからの情報をイントラネットで公開するなど学ぶ意欲を刺激するような体制をとっています。
―― 今後の「世界遺産検定」への取り組みを教えてください。
2級、1級、マイスターと多くの社員に上のグレードに挑戦してもらい、「世界遺産スペシャリスト」も輩出したいと考えていますが、その裾野を広げていくための取り組みとして、検定認定者が日々の仕事現場で、世界遺産の知識をどう活かしたかという成功事例をどんどん公開していく予定です。「世界遺産を軸にした企画を立てた」というようなことはもちろんですが「お客様とのコミュニケーションの中で世界遺産の知識が役立った」というような、営業のプロセス上における成功体験まで、社内取材できめ細かく吸い上げ、イントラネットや社内報などで広報していきたいです。
―― 御社に入社したいと考えている学生にも「世界遺産検定」は、有効な資格だとお考えですか?
もちろんです。 ’12年度の新卒者採用から、エントリーシートでチェックしていただく資格のひとつに、「世界遺産検定」を加える予定です。
今後旅行に関わるビジネスは「旅の手配の代行」にとどまらず、「付加価値」が求められるでしょう。特に当社は旅行業の中でも「ソリューション」という“付加価値そのもの”を商品としているビジネスモデルを展開しています。こうした付加価値を創造し得る人材を目指す最初の取り組みとして、実務経験の有無とは関係なく取得できる「世界遺産検定」への挑戦は評価に値すると考えています。他の資格や検定と同じく「万能」というわけではありませんが、意欲を示す手段の1つとして、積極的に挑戦していただきたいですね。