解説
カンチェンジュンガの山麓にはダージリン地方と呼ばれる地域が広がり、ここで栽培される紅茶は世界的に有名な「ダージリン・ティー」として知られています。この地には17世紀にシッキム王国が建国されましたが、19世紀にイギリスの保護国となり、その際に紅茶が持ち込まれ、主要産業として定着しました。
『カンチェンジュンガ国立公園』は、インド北部とネパールの国境に位置し、世界第3位の高峰カンチェンジュンガを含むヒマラヤ山脈の遺産です。世界遺産としてはインド側のみが登録されています。豊かな自然環境や多様な生態系に加え、それに基づく原住民の神話や信仰などの文化的価値が認められ、複合遺産として登録されました。
この山は古来よりシッキムの原住民に崇拝され、神話や信仰はのちに仏教の教えとも融合して、シッキムの人々の文化の礎となっています。また、ダージリン地方に敷設された鉄道は、『インドの山岳鉄道群』のひとつとして世界遺産に登録されています。
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