せかけんクイズ No.530

解説

マヤ文明にはククルカン（ケツァルコアトル）をはじめとする多様な神々が存在しますが、その中でもトウモロコシの神は非常に重要な存在でした。トウモロコシはマヤ文明における主食で、マヤ神話では人類はトウモロコシから造られたとされています。日本でいう豊穣の神に近い存在だったと考えられています。

メキシコ南東部の熱帯雨林に囲まれた盆地に残るパレンケの遺跡は、4世紀頃に都市建設が始まったとされる都市遺跡です。マヤ文明の古典期である6～8世紀に最盛期を迎えましたが、10世紀には廃墟となり、18世紀にスペインの宣教師によって再発見されるまで、長い間密林に覆われて忘れ去られていました。

1940年代に本格的な調査が始まり、「碑文の神殿」と呼ばれるピラミッドを含む約500の建築物が発掘されました。現在も発掘が進められており、近年になってトウモロコシの神の像の頭部が発見されるなど、この都市の歴史や文化に関する謎が解き明かされつつあります。