解説
全長1,394kmのイラン縦貫鉄道は、1927年に着工し1938年に完成しました。現在の銀座線は、東京地下鉄道(浅草~新橋)と、1939年に開通した東京高速鉄道(新橋~渋谷)が直通運転を開始したことで一本につながり、その後の合併を経て現在の姿となりました。なお、山手線は1925年に全線開通しています。
『イラン縦貫鉄道』は、イラン北部のカスピ海から南部のペルシャ湾沿岸までを結ぶ路線です。沿線には森林、山脈、砂漠、峡谷など多様な地形が連なり、4つの異なる気候帯をまたぐため、建設作業は困難を極めました。工事では、大小360の橋、11のループトンネルを含む計224のトンネルが築かれました。
外国の支配を避けるため資金は国内で調達されましたが、実際の工事には各国の建設会社が参加しました。完成の翌年、1939年に第二次世界大戦が始まると、この路線は「ペルシア回廊」として連合国の補給路に利用されました。現在は旅客・貨物の両輸送を担っています。
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