解説
「コーヒーロック」は、砂と地下水に、腐敗した植物が微生物によって分解された際に生じる有機物が化学反応を起こすことで形成されます。見た目がコーヒーやコーヒーかすのように見えることから、この名で呼ばれるようになったといわれています。「コーヒーロック」は『ガリ』のほか、オーストラリア東海岸各地でも見られます。
『ガリ』はオーストラリア東海岸に位置する世界最大の砂の島です。長い間「フレーザー島」と呼ばれていましたが、2023年に州政府により、先住民バジャラが名付けた伝統的な名前「ガリ」に改名されました。
この島は、約80万年前から大陸東部の山脈の風化による砂が堆積し、その後、鳥のふんから発芽した植物が根を張ることで、安定した土壌が生まれたと考えられています。19世紀以降は開発が進み、第二次世界大戦末期には日本軍との戦闘を想定した特殊部隊の訓練場として利用され、島は一時荒廃しました。しかし1972年に保護活動が始まり、開発は中止されました。