認定級 マイスター・1級・2級・3級
飯島 一隆さん
株式会社JTBワールドバケーションズ 豪亜部 アジア企画第1チーム勤務 (現 株式会社JTB)
―― 1級を取得後、アカデミー認定講師としても活躍されています。受検のきっかけは?
大学では理系を専攻していましたが、就職活動をきっかけに旅行会社を選びました。入社当初は知らない国をもっと知りたい、あまり知られていない国のパンフレットを作りたいという思いがありました。しかし入社当初はそういったパンフレット造成の企画業務ではなく、営業手配に配属になったため、なかなかチャンスはありませんでした。そんな折、2008年に電車の中づり広告で世界遺産検定を知りました。世界遺産はすべての国が対象で、歴史、文化、自然など幅広く網羅しています。勉強すれば世界が広がる、求めていたのはまさにこれだ!と思いました。
―― 3級、2級、1級、それぞれの勉強法、実際に受検した感想は?
3級は何も勉強しなかったので、ギリギリの線で合格しました(笑)。2級はテキストを使って勉強しましたが、3回目の挑戦で合格。1級は1回で合格したいと思い、Web講座を受講しました。覚え方には色々パターンがあると思うのですが、Web講座では歴史背景の似たものを関連して覚えるなど、頭に入りやすい勉強法を教わり、これはとても有効でした。
受検のキーワードは『知る・伝える・考える』です。3級は基礎の基礎で、地理や歴史など好きなものがあればそれなりに点が取れる、世界遺産について『知る』段階。2級は条約の基礎や登録基準、約300の遺産について人に正確に話せる、つまり『伝える』実力が必要。1級は1000件近い遺産について覚えるだけでなく、危機遺産などこれからの遺産がどうなるのか『考える』要素も必要だと感じました。
―― 学んだ知識は仕事に役立っていますか?
現在は念願の企画担当になれたものの、台湾という世界遺産がない国なので、まだ直接仕事に役立つことはありません(笑)。でも世界遺産を訪れる方面の旅行では、お客様に求められるものも深いので、検定の知識がある人が造るのと無い人が造るのとでは商品としての魅力に差が出てくると思います。また例えばカウンター業務でも信頼できる案内をするためには、世界遺産を含めた様々な知識が必要です。またアカデミーの講師としてレクチャーする機会があるのは、覚えたことを忘れない、普遍的な価値を伝えていけるという意味でとても励みになります。
―― 学生時代に検定を受けていた方がいいのでしょうか?
わが社では世界遺産検定を奨励しております。もしエントリーシートに世界遺産検定3級、2級という記入があれば、入社前から知識があるというだけでなく、そのために努力したという背景がうかがえて説得力が増すと思います。個人的には「会ってみたい」「一緒に仕事をしたい」と思いますね。その際3級はやや一般的なので、2級の方が印象に残るし面接でも話題になりやすいと思います。社会人になると勉強する時間を作るのは大変なので、できれば学生のうちに受検することをお勧めします。
(2014年1月)