解説
「エネディ山塊」周辺には、紀元前5000年頃以降に制作された何千もの岩絵が残されています。これらの岩絵に描かれていたことから、当時の動物相が推定され、かつてはこの地にも生息していたと考えられるアカエリダチョウと、アンテロープの仲間である絶滅危惧種のアダックスの再導入が進められています。
『エネディ山塊:自然的・文化的景観』は、北アフリカのチャド共和国にある遺産です。岩絵などが示す人類の継続的な居住の歴史と、山塊の景観美の両方が評価され、複合遺産として登録されています。
エネディ山塊では、長い年月をかけた水と風の浸食作用によって砂岩の高原が削られ、急峻な峡谷や谷、石のアーチや岩柱などが見られる絶景が生まれました。大きな峡谷には「グエルタ」と呼ばれる通年の水場があり、動植物や人々の生存、山塊の生態系を支えています。
この地域に残る多数の岩絵は、狩猟採集民から牧畜民、そして遊牧民へと至る、人々の暮らしの変遷を物語っています。
>エネディ山塊:自然的・文化的景観をもっと知る(世界遺産ナビ【pamon】へ)